学生時代に簿記や会計を基に中小企業の経営戦略について研究していました。ある会社に聞き取り調査に行った際、会社の目標のため一人ひとりが小さな改善を積み重ねて技術を磨いている姿を見て感動。その経験からターゲットを「日本的伝統と世界で通用する技術力を持った中小企業」に絞り、自分も役立ちたい思いで見つけたのが東海高熱工業でした。
入社後2年間は工場で資材の購買を担当。工業炉をつくる現場で人とモノの流れを体感し3年目から経理も担当するように。5年目の2014年秋からは本社管理本部に異動し、経理を担当しています。主に現金出納、当座預金管理、仕訳伝票発行、決算書作成、税務申告などの仕事に従事。一つ一つ地道な積み重ねによって、会社の経営が成り立っていることを実感。自分が何のために書類を作成しているかを意識し、例えば企業運営のため法的に必要になる報告書はきちんと正確に、各部署が目標を立てやすいような参考資料も作成。経理は特に入力ミスがないよう、正確に数字の計算や費用の計上ができているかチェックは入念に行います。自分が弾き出す数字が株主や役員、社員の指標になるわけで、会社が公明正大に事業を行ったり、業務改善に役立てられるという自負を持って取り組んでいます。
本社の経理は会計監査を受け、税務申告も行うので、会計と税務は必須です。特に会社法や税法の知識習得に苦労していますが、工場勤務時代に会計処理を経験し、費用発生の流れを見ていたので、法律や会計処理の内容を実務経験と結び付けて理解できる点は良かった。その辺は会社が一人ひとりのキャリアをしっかり考えてくれていると感じます。入社して印象深いのが、先輩の立ち居振る舞いです。先輩方は他部署と連携する時に、常に相手を尊重し低姿勢で物腰が柔らか。特に技術者が気持ち良く仕事することが良き製品につながるわけで、自分で考えてから質問したり、直接会って重要事項を確認したり。そうした行動が染み付いた先輩たちが多いことが新鮮でした。大人として良き人間関係の作り方を厳しく伝えてくれたおかげで、自分が人間的にも大きく成長できたと思います。将来は経理的アプローチから会社を活性化できる人間になりたいです。資金を円滑に動かして滞りなく仕事ができるよう管理したり、仕事と費用の関係をわかりやすく伝えることで一人ひとりが製品づくりやサービスの目標を数値化できるようしたり、大棚卸などの機会に物品の管理法を見直し製品の品質向上につながるようなバックアップをしていきたいですね。